東京の老舗名店グルメ!創業100年以上、江戸時代から続く伝統の味

グルメの激戦地・東京で100年以上続く老舗の名店はどれくらいあるかご存知でしょうか。江戸時代から続くうなぎ屋やそば屋など、東京の歴史が感じられるグルメスポットを厳選して紹介。創業当時から変わらない伝統の味をいただき、江戸の食文化を感じてみませんか。

※営業時間・定休日は変更となる場合がございます。ご来店前に必ず店舗情報を公式サイト等でご確認ください。

1648年創業!厚焼き玉子の老舗「王子扇屋」

東京都北区王子にある厚焼き玉子の老舗店扇屋(おうぎや)」。創業は1648年(慶安戌子年)、徳川三代将軍・家光公の時代から続く名店で、落語『王子の狐』に登場することでも知られています。

伝統のダシが効いたこだわりの厚焼き玉子は、今も変わらず愛されている逸品です。名物の「厚焼き玉子」、鶏のひき肉と三つ葉を使った「親子玉子」があるほか、完全予約制の「釜焼玉子」もあります。

渋沢栄一が操業した「抄紙会社(しょうしがいしゃ)」王子工場の開業式のお土産にもなったことにちなみ、予約をすると渋沢栄一のシルエットを捺印してくれるそうですよ。

店舗は王子にある持ち帰り専門の1店舗のみですが、公式サイトでは通信販売もしています。遠方で食べてみたい、という方は通販で購入してみてはいかがでしょうか。

王子扇屋
住所:〒114-0021 東京都北区岸町1-1-7 新扇屋ビル1F
アクセス:JR・東京メトロ南北線「王子駅」より徒歩で1分
定休日:水曜日定休 土曜日不定
営業時間:13:00~19:00
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1691年創業!豆富料理の老舗「笹乃雪」

台東区根岸にある「笹乃雪(ささのゆき)」は、1691年(元禄4年)に創業した豆富料理専門の老舗店です。笹乃雪では、料理に“腐”という字はふさわしくない、と豆腐を「豆富」と記しています。

屋号の「笹乃雪」は、初代玉屋忠兵衛が作った絹ごし豆富を上野の輪王寺の宮である親王に献上したところ「笹の上に積もりし雪の如き美しさよ」と称されたことに由来するそうです。当時の製法のまま、井戸水とにがりを使った昔ながらの豆富の味がいただけます。

赤穂浪士が討ち入り後に預けられた細川家の屋敷にも笹乃雪の豆富が差し入れられたといいます。また、正岡子規や夏目漱石、河鍋暁斎などの文化人にも愛され、店内には作品が展示されています。

ただし根岸の店舗はコロナ禍の影響で休業中。店舗を移転し、2023年夏頃の再開予定とのことです。気になる方は公式サイトをご確認ください。

笹乃雪
住所:〒110-0003 東京都台東区根岸2-15-10
アクセス:JR山手線「鶯谷」北口より徒歩2分
定休日:現在休業中
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1718年創業!しし鍋の名店「山くじらすき焼き ももんじや」

両国にある「山くじらすき焼き ももんじや」は、1718(享保3)年に創業したジビエ専門の老舗店です。猪や鹿などの獣肉“ももんじ”が味わえます。江戸時代、肉食が禁じられているなかで食べられていた猪は、その色から“ぼたん肉””山くじら”とも呼ばれ親しまれていました。

名物のしし(猪)鍋料理には、お店でさばいた最高級肉質の丹波産の野生の猪を使用。すき焼き風の特製たれがベースになった、十代続く伝統の味です。ほかにもシカ鍋やクマ肉といったジビエ料理もいただけますよ。なかなか味わえない、江戸の味を一度堪能してみてはいかがでしょうか。

山くじらすき焼き ももんじや
住所:〒130-0026 東京都墨田区両国1-10-2
アクセス:JR総武線「両国駅」西口 徒歩5分
定休日:日曜日 ※両国国技館で大相撲開催中の際は営業
営業時間:17:00~21:00
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1760年創業!元祖親子丼の名店「玉ひで」

日本橋人形町にある「玉ひで」は、1760年(宝暦10年) に創業した軍鶏料理専門の老舗です。元祖親子丼の店として知られ、今も行列の絶えない名店として親しまれています。

1887年(明治20年)頃、五代目の妻・山田とくが軍鶏鍋の残った煮汁を卵とじにして食べる客を見て丼めしを考案し、当時は出前のみの提供だったそうです。その後、1979年(昭和54年)からは店内でもいただけるようになりました。

現在、日本橋の本店は建物の老朽化により休業、新店舗の開店は令和6年(2024年)秋頃予定とのことです。休業中はスカイツリーソラマチ7階「たまひでいちの」などの直営店で玉ひでの味がいただけますよ。

玉ひで
住所:東京都中央区日本橋人形町1-17-10
アクセス:地下鉄日比谷線「人形町駅」徒歩1分
定休日:現在休業中
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安永年間創業!川魚料理の老舗料亭「川千家」

安永年間(1770年代)に創業したという柴又の「川千家(かわちや)」は、川魚料理の老舗料亭です。

鰻や鯉、どじょうといった川魚料理が有名で、創業以来、地元の人々や柴又帝釈天の参拝者に親しまれています。また、映画『男はつらいよ』にもロケ地として登場しているため、映画ファンも多く訪れているのだとか。

いちばん人気のメニューは、創業当時からの秘伝の特製タレが使われているという鰻料理ですが、鯉こくなどの鯉料理もおすすめ。鯉は、江戸時代には高級食材として食されていました。現代では食べられるお店は少なくなっているので、ぜひ昔ながらの川魚料理として味わってみてください。

川千家
住所:〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-6-16
アクセス:京成線「柴又駅」徒歩3分
定休日:年中無休、ただし8月第1月曜日~木曜日、12月28日~31日は休み
営業時間:11:00~19:00
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1789年創業!老舗蕎麦屋「総本家 更科堀井」

1789年(寛政元年)、徳川十一代将軍家斉公の頃に麻布で創業した老舗蕎麦屋「総本家 更科堀井(そうほんけさらしなほりい)」。蕎麦御三家のひとつとして人気の名店です。

堀井家はもともと保科松平家御用達の布屋でしたが、8代目のとき蕎麦屋に転じました。江戸時代には徳川家、明治維新後は皇后や宮家にもそばを届けたといいます。昭和に一度廃業したものの、昭和59年(1984年)に現在の「総本家更科堀井」麻布十番本店を開店しました。

名物は、そばの実の芯の部分だけを用いて打った真っ白な「さらしなそば」。また、さらしなそばに旬のものを練り込んだ「季節のかわりそば」も人気です。

麻布本店以外にも日本橋高島屋、立川、NYにも店舗があり、オンラインショップでも購入可能です。

総本家 更科堀井 本店
住所:東京都港区元麻布3-11-4
アクセス:都営大江戸線「麻布十番駅」7番出口より徒歩5分
定休日:年始
営業時間:平日 11:30~15:00(L.O)/17:00~20:00(L.O)、土・日・祝日 11:00~20:00(L.O)
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寛政年間創業!老舗鰻屋「鰻 やっこ」

寛政年間(1789~1800年)、浅草田原町に創業した鰻屋「やっこ」

浅草寺参りで賑わう浅草で、江戸発祥のグルメ・蒲焼を売っていたやっこは大人気店でした。文政7年(1824年)に発行された『江戸買物独案内』や、嘉永5年(1852年)発行の『江戸前大蒲焼番付』という当時のグルメ紹介紙にも「奴鰻」の名が記されています。

あの勝海舟もジョン万次郎(中浜万次郎)と連れ立って、やっこを訪れたという逸話が残っているそうですよ。

名物のうな重は、あっさりとした秘伝のタレが特徴。江戸っ子に愛され続けている鰻の味を堪能できます。

鰻 やっこ
住所:東京都台東区浅草1-10-2
アクセス:地下鉄銀座線「田原町駅」徒歩3分
定休日:水曜日
営業時間:11:30~20:00
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