江戸時代から続く東京の老舗うなぎ専門店「野田岩」で江戸っ子が愛した味を堪能

五代目野田岩

寛政年間創業!うなぎ料理の老舗「野田岩」

東京都港区飯倉にある鰻(うなぎ)の名店「五代目 野田岩」。グルメ通なら知らない人はいないほどの人気店ですが、その創業は江戸時代寛政年間(1789~1801年)、第11代将軍徳川家斉公の時代という老舗です。

野田岩がある飯倉近辺には増上寺のほか、当時多くの大名屋敷が建ち並び賑わっていました。江戸末期の古地図を見るとその様子が分かります。

「江戸切絵図 芝愛宕下絵図」出典:国立国会図書館デジタルコレクション
飯倉は地図の左側にあります「江戸切絵図 芝愛宕下絵図」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

その繁盛ぶりは、明治9年の『東都食通番附』で3位に記されるほどでした。昭和32年(1957年)からは五代目が継ぎ、以降「五代目 野田岩」として現在でも食べログ百名店に何度も選ばれる人気店として親しまれています。

江戸時代から変わらず愛されている野田岩の鰻を一度食べてみたい!と筆者も麻布飯倉にある本店へ行ってきました。

土蔵造風のレトロな店舗がおしゃれ

東京タワーの近くにある麻布飯倉本店の店舗は、土蔵造風の特徴的な外観。昭和50年(1975年)に、飛騨高山の古民家を移築したのだそうです。


東京・港区飯倉にある老舗うなぎ専門店「野田岩」

今回は事前に予約をしていたため、2階の個室へ案内されました。
店内はレトロで落ち着いた雰囲気が広がります。記念日の食事や接待などに使われることも多いようです。

東京・老舗うなぎ専門店「野田岩」のレトロな店内

東京・老舗うなぎ専門店「野田岩」のレトロな階段

 

江戸前の絶品うなぎを堪能

今回はうな重のほか、志ら焼や煮こごりといった鰻料理を一度に味わえるコースにしました。

特に気に入ったのがこちらの志ら焼

東京・老舗うなぎ専門店「野田岩」の志ら焼

タレを付けずにふっくらと焼かれた鰻は、鰻本来の味が楽しめます。お好みで塩とわさびを付けて食べるのがおすすめ!お酒にも合いそうです。

東京・老舗うなぎ専門店「野田岩」の煮こごり

鰻の旨味が凝縮された煮こごりも美味しい…。(そして鰻の箸置きが可愛い)

そしてお待ちかねの鰻重

東京・老舗うなぎ専門店「野田岩」の鰻重

野田岩のタレは、甘すぎずあっさりしているのが特徴。鰻重はタレの味がしつこく感じてしまうこともありますが、こちらはほどよい甘さが鰻を引き立てます。江戸っ子も愛した鰻重の味に舌鼓を打ち、あっという間に完食してしまいました。

ちなみに4月末~11月末の間は天然の鰻がいただけるので、行くならこの時期がおすすめ。東京タワーや増上寺、近くの史跡散策ついでに、ぜひ江戸の老舗鰻を味わってみてください。

五代目 野田岩 麻布飯倉本店
住所:東京都港区東麻布1-5-4
アクセス:地下鉄大江戸線「赤羽橋駅」または日比谷線「神谷町駅」から徒歩5分
定休日:日曜(不定休あり)
営業時間:11:00~13:30、17:00~20:00
公式サイト:http://www.nodaiwa.co.jp/
食べログを見る
※店舗は銀座・日本橋・下北沢・パリにも展開
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五代目野田岩
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