駿府城は〇〇から見ると面白い!プロが教えるビューポイント

徳川家康の居城として知られる、静岡県静岡市の駿府城。近年は天守台の発掘調査による歴史的発見が話題となり、歴史ファンから注目を集めています。でも、歴史に詳しくなくたって、その凄さは充分感じられるんです。

そこで今回は、城は好きだけどそこまで詳しくない編集部(♀)が、城のプロ・西股総生先生に駿府城のビューポイントを案内していただきました。初心者でもここだけはおさえたい見どころとは?

見どころ①積み直しまくりの石垣

二ノ丸御門付近の石垣。場所によって積み方が違うのが分かります。

広大な敷地の駿府城にはかつて三重の掘がありました。
航空写真だとよく分かりますが、現在は中堀(二ノ丸堀)から内側が駿府城公園となっています。市内のいたるところで見ることができる石垣も、駿府城の見どころのひとつです。

県庁への入り口にもなっている大手御門跡。
撮影:レキシペリエンス編集部
編集部
駿府城の石垣って、なんかツギハギだらけですね?
西股先生
そう、駿府城の石垣はめちゃくちゃ積みなおしてるんです。見ていて面白いでしょ。
編集部
確かに、詳しい知識がなくても積み方のバリエーションが見て取れるので面白いですね。でも、どうして積み直すときに回りと積み方を統一しないんですか?
西股先生
技術的な問題で昔のように積めないから、その時代の積み方になるんです。一部、近代になってから軍が積みなおした石垣もありますよ。このあたりはフォッサマグナが通っているらしいから、地形的な影響もあってこれだけ積み直しが多いのかもしれません。横から見ると少し膨らんでいる部分もあったりして、見るほどに発見があります。
 

見どころ②発掘調査中!空前絶後の天守台

ビューポイントとしてやはり外せないのは、注目が集まる発掘調査中の天守台跡。
2018年10月には約330点という大量の金箔瓦が出土し、家康が築いた天守台内部からもう一つの天守台の石垣も発見され、ニュースとなりました。駿府城ではこれらの発掘現場が公開され、観光客も見ることができます。

発掘調査最前線が見られる!

撮影:レキシペリエンス編集部

写真の手前が徳川家康による石垣。奥に見えるのが、天正18(1590)年頃に秀吉が家臣の中村一氏に築かせた石垣です。 家康の石垣は打ち込み接、豊臣方は野面積みとなっており、積み方の違いが見て取れます。

駿府城は、武田家滅亡後に家康によって今川氏の居館跡に築城されました。家康は秀吉の命により一度関東に移りますが、天下統一後に将軍を退くと、自らの居城とするために改修。天守台が完成すると、再び駿府に移り住みました。
天守台は西辺約68メートル、北辺約61メートルという大きさで、江戸城を上回り日本一の天守台といわれています。

編集部
わー!ニュースでは知っていましたけど、実際に来てみるとスゴく広いですねー!(興奮)
西股先生
この面積で、12mの高さまで積み上げられていたというんですから、まさに空前絶後の天守台なんです。きっとすごい量の裏込石も必要だったでしょうね。
編集部
確かに、広さはもちろんですが、石の量にも圧倒されますね。これは実際に来てみないと分からない…!併設されている発掘情報館「きゃっしる」で、発掘された金箔瓦など見ることができるのも嬉しいですね。

Fの刻印を見つけた西股先生。この「F」ってもしかして…(笑)

見どころ③三方向から狙い撃ち!東御門の枡形虎口

復元された東御門と巽櫓。平成元年に復元された巽櫓は二重三階でL字平面形という珍しい構造になっている。
撮影:レキシペリエンス編集部

東御門は、平成8年に復元されたものですが、当時の様式をかなり忠実に復元しているのだとか。

撮影:レキシペリエンス編集

そして東御門を通り抜けると・・・

しまった!枡形虎口で囲まれた

西股先生
気づきましたか? ここ、3方向を櫓から狙い撃ちされるんです。
編集部
ほんとだ!ぼーっと通り抜けるところでした!戦国時代だったら確実に殺られてますね。
西股先生
撃たれる側を体験できたら、櫓の中から撃つ側も体験してみましょう。実は櫓で3方向から門を見られるのって、珍しいんですよ。

撃たれる可能性は高いが石垣もチェック☆

石垣の細かな仕事ぶりも見どころ。一見後からはめ込んだような小さな石も、がっちり挟み込まれています。
※写真のような石を無理やり取ってはいけません。
撮影:レキシペリエンス編集部

櫓の中に入って、三方向から狙い撃ち体験

櫓の中からは、こんな感じで狙い撃ちされます。

撮影:レキシペリエンス編集部
ボーっと城歩いてると、こんな風に狙われます。
撮影:レキシペリエンス編集部
西股先生
この枡形虎口、別の角度から見ることができる、絶好のビューポイントがあります。本日の〆ポイントにご案内しましょう。

上から駿府城を見てみよう

二ノ丸御門を出て、案内いただいたのは先ほど通り過ぎた県庁。実は県庁の別館21階の展望ロビーは、絶好のビューポイントとなっているのです。

上から見ると、枡形虎口感ハンパない!
撮影:レキシペリエンス編集部
編集部
うわ、駿府城が一望できる!ここは絶好のビューポイントですね!
西股先生
特に、さっきいた東御門の枡形虎口は、ここから見るとものすごくわかりやすいですよね。こんなに枡形虎口を上から見ることができるのはここだけじゃないかな?
編集部
それに、ここから見渡すとやっぱり天守台の大きさもわかりますね。駿府城に来たら、ここは絶対立ち寄るべき!
西股先生
歴史や城に詳しくなくても、楽しめるポイントはたくさんあるんですよ。難しく考えず、城を自分なりに感じてみてほしいですね。
 

駿府城公園
〒420-0855  静岡県静岡市葵区駿府公園

駿府城の向こうに見える賤機山にも城があるって知ってた?
撮影:レキシペリエンス編集部

ちなみにこの展望デッキから駿府城を見渡すと、駿府城の周りにも城がいくつかあるのが分かります。上の写真で駿府城の向こうに見えるのが賤機山城です。この城の役割とは?…気になるあなたのために、2019年11月17日(日)には「西股先生と行く!賤機山城攻め」を開催します。今川ゆかりの城・賤機山城を体感したい方はぜひご参加ください。

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