徳川家康の居城として知られる、静岡県静岡市の駿府城。近年は天守台の発掘調査による歴史的発見が話題となり、歴史ファンから注目を集めています。でも、歴史に詳しくなくたって、その凄さは充分感じられるんです。
そこで今回は、城は好きだけどそこまで詳しくない編集部(♀)が、城のプロ・西股総生先生に駿府城のビューポイントを案内していただきました。初心者でもここだけはおさえたい見どころとは?
見どころ①積み直しまくりの石垣

広大な敷地の駿府城にはかつて三重の掘がありました。
航空写真だとよく分かりますが、現在は中堀(二ノ丸堀)から内側が駿府城公園となっています。市内のいたるところで見ることができる石垣も、駿府城の見どころのひとつです。

撮影:レキシペリエンス編集部





見どころ②発掘調査中!空前絶後の天守台

ビューポイントとしてやはり外せないのは、注目が集まる発掘調査中の天守台跡。
2018年10月には約330点という大量の金箔瓦が出土し、家康が築いた天守台内部からもう一つの天守台の石垣も発見され、ニュースとなりました。駿府城ではこれらの発掘現場が公開され、観光客も見ることができます。
発掘調査最前線が見られる!

写真の手前が徳川家康による石垣。奥に見えるのが、天正18(1590)年頃に秀吉が家臣の中村一氏に築かせた石垣です。 家康の石垣は打ち込み接、豊臣方は野面積みとなっており、積み方の違いが見て取れます。
駿府城は、武田家滅亡後に家康によって今川氏の居館跡に築城されました。家康は秀吉の命により一度関東に移りますが、天下統一後に将軍を退くと、自らの居城とするために改修。天守台が完成すると、再び駿府に移り住みました。
天守台は西辺約68メートル、北辺約61メートルという大きさで、江戸城を上回り日本一の天守台といわれています。




見どころ③三方向から狙い撃ち!東御門の枡形虎口

撮影:レキシペリエンス編集部
東御門は、平成8年に復元されたものですが、当時の様式をかなり忠実に復元しているのだとか。

そして東御門を通り抜けると・・・
しまった!枡形虎口で囲まれた



撃たれる可能性は高いが石垣もチェック☆

※写真のような石を無理やり取ってはいけません。
撮影:レキシペリエンス編集部
櫓の中に入って、三方向から狙い撃ち体験
櫓の中からは、こんな感じで狙い撃ちされます。



撮影:レキシペリエンス編集部

上から駿府城を見てみよう
二ノ丸御門を出て、案内いただいたのは先ほど通り過ぎた県庁。実は県庁の別館21階の展望ロビーは、絶好のビューポイントとなっているのです。

撮影:レキシペリエンス編集部




駿府城公園
〒420-0855 静岡県静岡市葵区駿府公園

撮影:レキシペリエンス編集部
ちなみにこの展望デッキから駿府城を見渡すと、駿府城の周りにも城がいくつかあるのが分かります。上の写真で駿府城の向こうに見えるのが賤機山城です。この城の役割とは?…気になるあなたのために、2019年11月17日(日)には「西股先生と行く!賤機山城攻め」を開催します。今川ゆかりの城・賤機山城を体感したい方はぜひご参加ください。