大河ドラマロケの聖地「歴史公園 えさし藤原の郷」で平安時代にタイムスリップ

歴史テーマパーク「えさし藤原の郷」

歴史を体験できる歴史テーマパークとして知られる、岩手県奥州市の「歴史公園えさし藤原の郷」。奥州藤原氏初代・清衡公生誕の地、江刺にある広大な敷地には、古代から中世にかけて約120棟もの歴史的建造物が再現されています。大河ドラマなどのロケ地としても有名なので、園内を歩けばどこかで見たと感じる方も多いはず。歴史ファンはもちろん、親子でも楽しめる「えさし藤原の郷」の楽しみ方をご紹介します。

平安時代にタイムスリップ!再現された歴史的建造物

平安時代、陸奥(みちのく)において平泉文化を築いた奥州藤原氏。その偉業を顕彰する「えさし藤原の郷」の園内では、時代考証に基づき平安時代の歴史的建造物を忠実に再現しています。

時代による違いもわかる「政庁」

政庁(北側)
正殿を中心に、板葺の脇殿が再現されている。

入場ゲートを入り、まず正面に見えるのが政庁です。朝廷の統治拠点だった政庁を、「えさし藤原の郷」では時代別に新旧ふたつの様式で再現しています。

入り口に近い北側は8~9世紀頃、反対の南側は12世紀の律令時代を想定したもの。正殿を中心に、脇殿や塀など、時代による違いを見ることができます。

政庁(南門)

政庁の正門である南門は、唐の時代に倣った様式を再現。瓦葺きの屋根には鬼瓦をつけ、朱塗の太い丸柱が前後に4本ずつある八脚門と呼ばれる造りとなっており、格式の高さを示しています。

日本で唯一!寝殿造を再現した「伽羅の御所」

奥州藤原氏三代・秀衡公の居館を想定し再現されたのが伽羅の御所です。平安時代の寝殿造といわれる様式を再現した建造物は、なんと日本でここだけ!

主人の住居である寝殿を中心に、渡殿で結ばれた東・北・西の対屋、家臣のいる侍廊など、実際に歩き回ってその造りを感じられるのも嬉しいですね。館内では、時代衣装の着付けやすごろくなど、平安貴族体験も可能です。

庭園も、平安時代に書かれた日本最古の造園指導書『作庭記』をもとに作られている。

当時の食事風景を再現。

館内では人形とともに当時の平安貴族の食事風景も忠実に再現。主食の強飯や魚、肉、野菜などのほか、蘇や酪と呼ばれる乳製品も食べていたそうですよ。

併設のレストランでは、実際に平安時代食を体感できるとのこと。
5名以上の予約制となっているので、団体で行かれる際はぜひ食してみてくださいね。

藤原経清・清衡親子が暮らした「豊田館」

「清衡館」館内の様子

せっかく「えさし藤原の郷」を訪れたなら、やはり奥州藤原氏の歴史についても学びたいところ。陸奥国府の役人だった奥州藤原氏の祖・経清と、その息子・清衡が暮らしていたのが豊田館です。清衡は、後三年合戦で焼失してしまった豊田館を江刺に再建し、平泉に進出するまで居住したといわれています。「えさし藤原の郷」では、経清がこの地に移り住んだ第一期を「経清館」、第二期を「清衡館」としてふたつの様式で再現。現地では平泉前史を解説してくれるガイドさんもいますので、ぜひ聞いてみてください。

他にも、東北特有の城柵や、平泉黄金文化の象徴・金色堂など、園内にはこの地ならではの貴重な歴史的建造物を多数再現しています。本物ではありませんが、そのぶん身近に感じることができますし、同時代の建造物の歴史をまとめて学ぶことができるのも「えさし藤原の郷」の魅力。ここで見た建造物をイメージしながら実際の跡地に行けば、史跡巡りもより楽しめますよ。

大河ドラマの撮影スポットを探してみよう!

「えさし藤原の郷」の楽しみ方は他にもあります。実は大河ドラマや時代劇などのロケ地としても有名で、開園のきっかけにもなった平成5年の『炎立つ』を皮切りに、『義経』『風林火山』『天地人』『龍馬伝』『平清盛』『軍師官兵衛』『真田丸』『おんな城主直虎』など多くの大河ドラマのロケが園内で行われています。

大河ドラマをよく見る歴史好きの方なら、作品の撮影スポットを探しながら園内を回るのもおすすめです。

大河ドラマ撮影の舞台裏がわかる「ロケ資料館」

園内で撮影された作品のロケエピソードや撮影スポットを詳しく紹介しているのがロケ資料館です。ロケ地巡りをしたい方は、まずはこちらをチェックしてから回ると良いでしょう。館内には、作品ごとの撮影秘話を紹介するパネルや台本、メイキング映像のほか、撮影で訪れた出演者たちのサインもびっしり!

出演者のサイン。併設のレストランにも飾られています。

人気作品の撮影スポットは?

それでは、近年の大河ドラマで使用された撮影スポットをいくつかご紹介します。

『おんな城主直虎』ロケスポット

政庁南門は『おんな城主直虎』で今川氏の館の南門として登場。
瀬名の人質交換のシーンが撮影されました。

『真田丸』ロケスポット

『真田丸』では新府城として使用された清衡館。

『真田丸』でも伽羅御所、経清館・清衡館、城柵などが撮影に使用されています。主に真田家が武田家に仕えていた時のシーンが撮影され、清衡館は新府城、城柵は高遠城として登場しています。

『軍師官兵衛』『秀吉』ロケスポット

『秀吉』で秀吉の生家として使用された中村の郷は、『軍師官兵衛』などでも使用。

ロケ使用率の高い大路など、大河ドラマファンなら「見たことある!」と感じるスポットが多数。それぞれのロケスポットには撮影エピソードが書かれた案内板があり、大河ドラマのロケ地巡りにぴったりです。好きな大河ドラマのシーンを再現し、出演者気分で記念撮影するのもおすすめですよ。 運が良ければ、実際のロケ現場に遭遇しちゃうかも…!?

季節のイベントや体験メニューも充実!

日曜は郷土芸能・江刺鹿踊の定期公演が楽しめる。

園内では時代衣装体験や文化体験のほか、トリックアートなどSNS映えするスポットもたくさんあるので、歴史に詳しくなくても楽しめます。レストランやお土産屋さんも併設しており、広い園内を巡るガイド付きバスも運行していますので、お子様連れにもおすすめです。
イベントも随時開催されていますので、足を運ぶ際には事前にHPをご確認ください。

歴史公園 えさし藤原の郷

住所:岩手県奥州市江刺区岩谷堂小名丸86−1

営業時間:9時~17時(冬期間11月1日~2月末日までは16時閉園)
※入園は閉園の1時間前まで

休園日:年中無休

https://www.fujiwaranosato.com/access/

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